■半蔵、夏至の夜を銀座の天ぷらで壽ぐ |
六月二十一日(土)
■夏至。午前中は青山の茶屋で、昔アラブの偉いお坊さんが恋を忘れた哀れな男に教えてあげる系の飲み物を飲む。
その後、てくてく広尾まで一時間弱くらいか、ラジコのタイムフリーで『木梨の会』聴きつつウォーキング。広尾駅から営団地下鉄に乗って茗荷谷まで帰宅。
しかしこの一時間弱のウォーキングで、軽めの熱中症ぽい感じになってしまった。ちょっと油断したかな…。
昼、明日の歌舞伎座の幕見切符を取って、冷房を効かせた涼しい部屋で寝込む。頭がズキズキする。そして倦怠感。
■夕刻、ようやく体調が回復。ふたたび営団地下鉄に乗って銀座。あらかじめ予約してた天ぷら屋へと向かう。
夏至を祝いたい。いや、祝いたいというとちょっと大げさなんだけどさ、なにもしないのももったいないというか…。
これからだんだん陽が短くなって、だんだん夜が長くなっていくのだな、と考えると、一年の節目というか折り返し地点というかそういったものにさしかかった気がして、なんかやっておきたい心持ちになってしまう。
その「なんか」をやらない年ももちろんあるんだけど、今年の夏至は土曜ということもあるし、ちょっとお高い天ぷらでも食べてみよう、という気になった。夏至と天ぷらは別に関係ないんだけど、夏至に天ぷらを食べるべからずということわざもないと思う、たぶん。
■銀座のはずれにあるその店は、ドアを開けると思ったより小ぢんまりとしていて、思ったより家庭的な雰囲気だった。
カウンター十席ほど。右隣の老夫婦は沖縄の話をしている。左隣の四十代女性二人組は、なぜかチーズとワインの話を延々としている。
前菜と麦酒。あとはお任せで天ぷらが次々と出てくる。次々と食べる。食べんでどうする。
どんなものを食べたか書き出せるだけ書き出してみよう、と思ったけど、えーっと、そういうことしようとすると筆が止まってしまい、残りの文章を書くのがおっくうになるのでやめとく。鮎は食べた。あと、雲丹をシソの葉で包んで揚げたやつとか、とうもろこしとか、熊本産の赤茄子とか、以下略。
忙しく天ぷらを揚げる板前さんのうしろ、カウンター背面には大きな窓があって、日が少しずつ暮れていくのが分かる。〆は天茶。
■店を出るころにはすっかり満腹になっていて、すっかりほろ酔いであった。まったく、麦酒一本でこれだけ気分良くなれるんであるんだから下戸も悪くない。
明日からはだんだん陽が短くなって、だんだん夜が長くなっていく。もう年末みたいなものだな。皆様どうぞよいお年を。ほろ酔いのまま、ラジコのタイムフリーで木曜『シン・ラジオ』聴きつつ銀座駅まで歩く。夏至の夜。
六月二十二日(日)
■あいにく休日出勤であった。夕刻まで労働にいそしむ。拙僧もわりに勤勉な小坊主さんである。もっと評価されてもいい。
■休日出勤のご褒美に、歌舞伎座で『連獅子』幕見。その帰り、銀座三越の地下でシウマイ弁当を真顔で買う。
帰宅して、麦酒を飲みつつ食べる。久しぶりのシウマイ弁当だったんだけど、うーん、期待していたほどの味ではない……。とくに米。まあ、なにぶん弁当のことだから、製造時刻とかロットとか店頭での環境とか、そういったあれに左右されるところが大きいので、一概に美味しくなくなったなどと云うこともできないし、そう云いたいわけでもないのだけれども。
六月二十三日(月)
■昨日は仕事だったが、今日も仕事なのであった。朝食は水ペヤング。お湯でなく水で戻したペヤングである。たまに食べる。
今日はちょっと麺がふやけた感じであった。つける時間が長すぎたか。それ以前に、仕事のある日の朝に食べるもんでもないように思う。
六月二十四日(火)
■夕刻、仕事を終え、歌舞伎座『芝浜』の幕見に行こうかな…と思ってスマホで調べたら、切符はもう売り切れていた。うーむ、残念。
「仕事帰りにどこかに寄り道したい気持ち」だけが宙に浮いたままになる。
■気がつくと、渋谷の「てんや」にいる。オールスター天丼っていう変な名前の天丼(大きなお世話だが、名前変えたほうがいいと思った)と、冷蔵庫で冷やした日本酒をもらう。三日前も銀座で天ぷらを食べたばかりではないか、と我ながら思う。でも、銀座は銀座でうまいし、てんやはてんやでうまい。
かつて談志が、「天ぷらはもうてんやでいい」と云ったとか云わなかったとか。
■夏至。午前中は青山の茶屋で、昔アラブの偉いお坊さんが恋を忘れた哀れな男に教えてあげる系の飲み物を飲む。
その後、てくてく広尾まで一時間弱くらいか、ラジコのタイムフリーで『木梨の会』聴きつつウォーキング。広尾駅から営団地下鉄に乗って茗荷谷まで帰宅。
しかしこの一時間弱のウォーキングで、軽めの熱中症ぽい感じになってしまった。ちょっと油断したかな…。
昼、明日の歌舞伎座の幕見切符を取って、冷房を効かせた涼しい部屋で寝込む。頭がズキズキする。そして倦怠感。
■夕刻、ようやく体調が回復。ふたたび営団地下鉄に乗って銀座。あらかじめ予約してた天ぷら屋へと向かう。
夏至を祝いたい。いや、祝いたいというとちょっと大げさなんだけどさ、なにもしないのももったいないというか…。
これからだんだん陽が短くなって、だんだん夜が長くなっていくのだな、と考えると、一年の節目というか折り返し地点というかそういったものにさしかかった気がして、なんかやっておきたい心持ちになってしまう。
その「なんか」をやらない年ももちろんあるんだけど、今年の夏至は土曜ということもあるし、ちょっとお高い天ぷらでも食べてみよう、という気になった。夏至と天ぷらは別に関係ないんだけど、夏至に天ぷらを食べるべからずということわざもないと思う、たぶん。
■銀座のはずれにあるその店は、ドアを開けると思ったより小ぢんまりとしていて、思ったより家庭的な雰囲気だった。
カウンター十席ほど。右隣の老夫婦は沖縄の話をしている。左隣の四十代女性二人組は、なぜかチーズとワインの話を延々としている。
前菜と麦酒。あとはお任せで天ぷらが次々と出てくる。次々と食べる。食べんでどうする。
どんなものを食べたか書き出せるだけ書き出してみよう、と思ったけど、えーっと、そういうことしようとすると筆が止まってしまい、残りの文章を書くのがおっくうになるのでやめとく。鮎は食べた。あと、雲丹をシソの葉で包んで揚げたやつとか、とうもろこしとか、熊本産の赤茄子とか、以下略。
忙しく天ぷらを揚げる板前さんのうしろ、カウンター背面には大きな窓があって、日が少しずつ暮れていくのが分かる。〆は天茶。
■店を出るころにはすっかり満腹になっていて、すっかりほろ酔いであった。まったく、麦酒一本でこれだけ気分良くなれるんであるんだから下戸も悪くない。
明日からはだんだん陽が短くなって、だんだん夜が長くなっていく。もう年末みたいなものだな。皆様どうぞよいお年を。ほろ酔いのまま、ラジコのタイムフリーで木曜『シン・ラジオ』聴きつつ銀座駅まで歩く。夏至の夜。
六月二十二日(日)
■あいにく休日出勤であった。夕刻まで労働にいそしむ。拙僧もわりに勤勉な小坊主さんである。もっと評価されてもいい。
■休日出勤のご褒美に、歌舞伎座で『連獅子』幕見。その帰り、銀座三越の地下でシウマイ弁当を真顔で買う。
帰宅して、麦酒を飲みつつ食べる。久しぶりのシウマイ弁当だったんだけど、うーん、期待していたほどの味ではない……。とくに米。まあ、なにぶん弁当のことだから、製造時刻とかロットとか店頭での環境とか、そういったあれに左右されるところが大きいので、一概に美味しくなくなったなどと云うこともできないし、そう云いたいわけでもないのだけれども。
六月二十三日(月)
■昨日は仕事だったが、今日も仕事なのであった。朝食は水ペヤング。お湯でなく水で戻したペヤングである。たまに食べる。
今日はちょっと麺がふやけた感じであった。つける時間が長すぎたか。それ以前に、仕事のある日の朝に食べるもんでもないように思う。
六月二十四日(火)
■夕刻、仕事を終え、歌舞伎座『芝浜』の幕見に行こうかな…と思ってスマホで調べたら、切符はもう売り切れていた。うーむ、残念。
「仕事帰りにどこかに寄り道したい気持ち」だけが宙に浮いたままになる。
■気がつくと、渋谷の「てんや」にいる。オールスター天丼っていう変な名前の天丼(大きなお世話だが、名前変えたほうがいいと思った)と、冷蔵庫で冷やした日本酒をもらう。三日前も銀座で天ぷらを食べたばかりではないか、と我ながら思う。でも、銀座は銀座でうまいし、てんやはてんやでうまい。
かつて談志が、「天ぷらはもうてんやでいい」と云ったとか云わなかったとか。