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■パ3(←『パディントン 消えた黄金郷の秘密』の意)


■先日、ひさびさに活動写真を見に行ってまいりました、映画とも呼ぶみたいね、最近では。

英の国の熊畜生、パディントン公が活躍する作品『パディントン 消えた黄金郷の秘密』です。シリーズ三作目に当たるので、個人的にパ3と略してます。

おれは、映画館に行くことが年に一回あるかないかで、年に二回も行ったら「今年はけっこう映画を見た年」と真顔で云っちゃえるくらいなんですね。

なのに、『パ1』と『パ2』は、つまり前々作と前作は、ちゃんと映画館で見てる。シリーズ全作を映画館で見た映画なんて、このパディントンが初めてでは?(いや、VHSでもDVDでも、シリーズ全部見た映画なんてないかもしれない。ほんとに映画というもの自体を見ないので。これまでの人生で、小西康陽の一ヶ月分くらいの映画しか見てこなかったように思う。)

珍しいことに、『パ2』にいたっては二回も映画館に行ってるんですね。同じ映画を二回も映画館で見たことなんて、後にも先にもこれだけです。

『木梨の会』で交通情報担当の人がさー、くりかえしくりかえし映画館に足を運んで同じ作品(鬼滅の刃かなんか)を60回だか70回だか見た、みたいなことを云ってたけどさ、おれには想像を絶する世界ですよ。


■パディントンが好きなんですか、と訊かれると、そうとも云い切れない。もちろん嫌いではないし、子供のころ読んだし、平成30年の渋谷のパディントン展も行ったし、図録も買ったし(ええ、もちろん買って以来いちども開いてません)、いまでも毎年師走になると『パディントンのクリスマス』を読み返すんだけど、めちゃくちゃ大好きかというと、そこまでの熱量でもない。たしなむ程度。

映画というものを見ない。パディントンも大好きってほどでもない。でも、こうやってパディントンの映画はしっかり見てる。これはなぜなんだろう。まあ、これが縁というものなのでしょう。縁としかいえないものはこの世に多々ある。縁の一言で説明がつくようなことを、がちゃがちゃ暑苦しく語ってはいけない。文字数と時間の無駄である。


■でね、肝心の映画本篇なんですけど、ちゃんと楽しめました。パ公(パディントンの意)の故郷であるペルーが舞台なんだけど、ペルーが舞台ゆえ、パ公の持つ「英国紳士性」が浮き彫りになるんだよね。そこらへんの下手なニンゲンよりも紳士なクマ。

決闘シーンで、傘を武器に構えたパ公が「ただの傘じゃないんですよ」と前置きした上で傘のメーカー名を敵にわざわざ告げるシーン、あれはかっこいい。

ただ、英国紳士性を身につけてしまった(しかも、英国のパスポートも発給された)、ということは、故郷ペルーを捨てるということでもある。それゆえ、久しぶりの故郷で仲間たちとのつかの間の再会を楽しんだあと、最後はやっぱりブラウン家の一員としてロンドンで生きることを選ぶんだよね(あー、これネタバレかも、ごめん)。そこが切ない。

これは、あれだ、「故郷をとるか、東京をとるか」みたいなあれに苛まれてる上京組の地方出身者の中には、ちょっといろいろ切実に受け取っちゃう人もいるかもしれない。おれ自身はそうでもないタイプではあるけれども。


■印象に残った点はいろいろあるけど、その一つがブラウン家のお父さんの描写ね。中年男の微妙な成長譚、みたいな要素が、映画の中で2%くらいあるのね。新しい上司(アメリカ女性)の云うことを、いったん自分なりに呑み込もうとするところとか、タランチュラを克服するところとか。哀愁ただよわせつつ、がんばっている。なんか印象に残った。


■そろそろ風呂入って寝たいのでまとめまーす。われわれ人類はみんな、なんだかんだ云って、かわいくて、タフ(死語?)で、礼儀正しくて、ちょっと間の抜けたとこもあるこのクマが好きなんだろう、たぶん。

あと、これは個人的な希望なのですが、もし『パ4』が作られるとしたら、今作とは対極的な、いわゆる「日常回」みたいなのが見たいな。いつものロンドンの街を舞台にして。

でも、あれか、それだと映画としての派手さがあんまりないから、興行収入が見込めなくなるのか…。うーむ。


■あ、あと、上映前になにげなく売店でポップコーン買ったら、想像以上の量だったので、7割ほど残してしまいました。何度も書いてすいませんが、めったに映画館に行かないので、このへんのカンが鈍いのです。残ったポップコーンは持って帰って、翌朝の朝食としました。

茗荷谷からは以上です。