■2017/12/29〜2018/1/4は冬休みで沖縄。

■gocoupのシングルは2018年に持ち越し。

■こちらもぜひ。
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■三月の劇評(劇評?)


三月も、ひとり寂しく芝居を見ておりました。珍しく、歌舞伎じゃない芝居も二つ見ております。


■三月三日(土)
国立劇場初日。めずらしく二本立て。『増補忠臣蔵』、って、いまいち見物欲をそそらない、色気のないタイトルだな、と思うも、鴈治郎、橘太郎、亀蔵が良かった。

『髪結新三』、いっっつも思うことなんだけど、世話物に出てくる菊之助って、良くも悪くもアニメっぽいというか、声優っぽいというか。現代的、ってことなのかなあ。それがいかんというわけではないけど、舞台から浮いて感じられることがたまにある。

二本とも、おれなりに楽しめました。


■三月四日(日)
歌舞伎座昼。『国性爺合戦』は、すいません、最後のチャリ場のとこしか覚えてません。すいません。『男女道成寺』、AV男優顔の松緑が、かわいらしい白拍子になるんだから、カブキってすごいですよね。しかしおれは歌舞伎を見始めて8年になるんだけど、やまだかつて手ぬぐい撒きの手ぬぐいが降ってきたことがない。まあいつも三階席なので。笑

『芝浜』、それなりに楽しく見たけど、なんつーか、八月の歌舞伎座感ある。


■三月十一日(日)
歌舞伎座夜。『お染なんちゃら』『神田祭』良かった。神田祭は、動いてる仁左衛門と玉三郎を、客はただただ眺める。そういう幸福な時間帯。

で、『滝の白糸』なんだけど、歌舞伎座というよりは日生劇場とか三越劇場とかの感じ。歌舞伎座で歌舞伎役者がやる意味があんまり分からなかった、と書くと、きつい云い方になるでしょうか。

劇中劇というか劇中水芸があったりとか、VHSテープがプツンと途切れるがごとき終幕とか、芝居としては悪くないんだけど、しかし若い歌舞伎役者には、もっと古典をやらせてあげたほうがいいんじゃないか説。

この『滝の白糸』長いんだよねー、その分、お染なんちゃらの時間を長くすれば良かったのに。





■三月十八日(日)
歌舞伎座ギャラリーにて、梅丸梅乃のトーク。詳細(ってほどでもないか)はこちらのエントリで


■三月二十一日(水・祝)
舞台『パタリロ!』スターダスト計画。生まれて初めて銀河劇場という芝居小屋に行きました。

なにせ原作が『パタリロ!』なので、どんなドタバタをやってもちゃんと原作の世界観が吸収してくれる、というのはでかい。

パタリロもマライヒもいいんだけど、バンコランが再現度高いんだよね。ワンピース歌舞伎のボンクレーに匹敵するのではないか。と、パタリロは読んでるけどワンピースは読んでないおれが云っても説得力ないですね、すいません(バンコラン、なんか、ニュースになっちゃってましたが…)。

あと、数曲ある挿入歌がいいんだよね。舞台前半は、むしろ歌を聴かせるために芝居やってるようなフシもある。サントラCDが売ってたら買おうと思ったくらい。でも物販コーナーには、CDじゃなくて「プレイボタン」という機械(?)しか売ってなかった。おそらくコピー防止だと思う。でも普通にCDで欲しかった…。

しかし、加藤諒(28)って、いまだに自分で自分のことを子役と思ってるところあるよね。


■三月二十四日(土)
演舞場『江戸は燃えているか』。前の晩、パソコンで松竹のサイトをなんとなーく見てみたら、三等席の切符が戻っていた。あっさり買えてしまった。このように、奇跡はわりとあっさり訪れることもあります。

で、観劇。出だしの30分くらいは、状況の説明に終始するんだけど、とはいえその説明を飽きさせない工夫がいろいろ仕込まれてるので、退屈させない。たまにさー、「この部分は説明なんだからつまんなくていいんだよ」みたいなことを考えてるっぽいやつがいたりするんだよな。芝居でも小説でも何でも。

で、30分を過ぎたあたりで徐々に芝居らしくなってくるんだけど、アンジャッシュのすれ違いコントみたいなのが同時に並行して何本も走ってる感じで、そこが面白い。

獅童もいいんだけどさ、やはり飯尾すごいね。数ヶ月前『水曜日のダウンタウン』で、サンドウィッチマンのガラ悪いほうと飯尾の即興コントを放送してたんだけど、それがめちゃめちゃ面白くてね。飯尾の芝居は見に行きたいな、とか、そういうことを思っちゃいました。

あと、西郷と力士の二役の演じ分けも良かったです。



本日も、ひとり寂しく歌舞伎座夜の部です。