■2017/12/29〜2018/1/4は冬休みで沖縄。

■gocoupのシングルは2018年に持ち越し。

■こちらもぜひ。
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■見に行きましたよワンピース歌舞伎


演舞場

■ルフィとチョッパーとジンベエしか知らないけれど、この日曜日はワンピース歌舞伎を見に行って参りました。なぜジンベエを知ってるかというと、以前アメトークで天津・向の彼女がジンベエに似てる、と話題になってたから。笑

絵看板

改めましてこちら半蔵商店でございます。うん、いばることではないけどワンピース読んだことないのです。とはいえ、週刊少年ジャンプで連載中の漫画を歌舞伎にしよう、って発想からしてすごいと思うし、メディアに流通する断片的な情報を事前に見聞きする段階で「これは、もしかしたら自分にとってハズレの芝居になるかもしれない。でも、これはアタリ/ハズレなどといったお客様気取りの小賢しいジャッジの次元を超えて見ておかなくちゃいけない」、という気にさせられたんですね。そこがまあ、猿之助のチカラなのでしょう。

実際、ふだん歌舞伎を見ない層にも話題ですしね。十月十一月の歌舞伎座が玉三郎の阿古屋だのカンゲン君だのをぶち込んできてるのは、やはり演舞場に食われないようにするためかな、なんて思ったり。歌舞伎座がワンピースに集客や話題性(これらが芝居の全てではないのが当然のこととはいえ)で負けたら、いろいろ格好つかなくなる人々がカブキ関係者には少なからずいるんじゃないかニャー、と近所の太った猫が云ってましたよ〜。おれは云ってませんよ〜。


■予習する時間がなく、前日に近所の古本屋でワンピースの第51・52巻だけ入手してどうにか読んでおいた、という状況だったのですが、それでも予習しといてよかったです。芝居の世界観にスムーズに入り込めたから。

ただ、もうちょっと予習しとけば、ニューカマーランドの部分も、すんなり飲み込めたかもしれない。笑

芝居はほとんど現代劇で、要所要所に歌舞伎の要素が見え隠れ、といった感じで、これはまあ予想したとおりだったので、「思ってたのと違う!」みたいな違和感を感じることはなかったです。


■“猿”之助が“モンキー”・D・ルフィを演じる。巳之助のボン・クレー熱演。あの発声、ノドやられないか心配。床に落としたチョッパーのぬいぐるみが、生身の役者になって出てくる。随所にモーショングラフィクスやプロジェクションマッピングといった当世風の技術。本水。イワンコフが乗り地の台詞を盛大にトチる。猿弥(48)のジンベエ感が半端なかった。想像以上にジンベエ。もはやジンベエ本人。右近の白ひげも立派。弘太郎の金太郎(ではないが)感もなかなか。サンジも良かったなー。定式幕かっこいい。云々。

ワンピース定式幕


■歌舞伎というのはもともと江戸時代の大衆向けカルチャーだったわけで、この日の客席の素朴な熱気こそ、現・猿翁がスーパー歌舞伎を始めた当初に意図したもの、なんですよね、おそらく。

しかし、歌舞伎もワンピースも両方大好きだという人には、ほんとたまらなかったでしょうなあ、これ。


■ふだん芝居小屋の弁当なんぞあまり食べないのに、『麦わら一味の海賊弁当』なんて買っちゃいましたよ。いわゆる“まんが肉”のような骨付きソーセージ、骨付き唐揚げ、付箋サイズのチャーシュー×2、魚、と、動物性タンパク質動物性タンパク質した、なかなかハードコアな弁当でした笑。海苔には海賊のマークがプリントされてます。凝ってるよね。

海賊弁当


■次はドラゴンボールの歌舞伎かなんかどうですかね。主人公が“猿”だしね。個人的には、パタリロ歌舞伎にも期待したいです。パタリロ役は、ぜひ猿弥(48)で。

あと、今回のワンピース、現代劇風のやつだけでなく、ガチガチに古典風のフォーマットに翻案したバージョンも見てみたいところです。


■しかし、第二幕の最後の宙乗り。二階席の下手から見てたのですが、あのシーンはほんと、なんか夢見てるみたいでしたよ。いやほんと。こういう心地にさせてくれるのが、歌舞伎に限らず芝居の本質、なのかもしれないですね。

「TETOTE」にのせて客席に乱入してきたニューカマーランドのお姉さんは、拙僧の頭を軽くポン、と撫でてくれました。



チョッパー手ぬぐい
▲これは今回の芝居と関係なく、建て替え前の石垣空港で買った沖縄限定チョッパー手ぬぐい