■2017/12/29〜2018/1/4は冬休みで沖縄。

■gocoupのシングルは2018年に持ち越し。

■こちらもぜひ。
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■ホテルのルームサービスのチーズバーガーとクラブハウスサンドイッチについて、これだけの字数を費やしている


■新幹線の車内といえばカツサンド、あさま山荘といえばカップヌードル(←好きだね、この比喩)、ってぐらいに「ホテルのルームサービスといえばクラブハウスサンドイッチ」という謎の刷り込みが、拙僧の脳にはございまして。

この刷り込みの原因は、BRUTUS 2002年10月15日号『東京ホテル戦争!』の、外人が東京の五つのホテルに宿泊してレビューを書く、という企画で、「ルームサービスの定番であるクラブハウスサンドイッチの出来栄え」が評価項目の一つとして設定されてたのを読んだからなんですね。

そう刷り込まれて以来、ルームサービスのあるホテルでは、かなりの確率でクラブハウスサンドイッチを発注します。


■さて先日、文京区のFホテル(ってまあフォーシーズンズホテル椿山荘ですね。なんでイニシャル表記なんだ)に宿泊した際、まずは腹ごしらえ、とルームサービスメニューを開いたところ。

・クラブハウスサンドイッチ……2900円

・国産牛のハンバーガーあるいはチーズバーガー……3100円


と書かれてたんですね。うーむ。クラブハウスサンドイッチに2900円ははっきり云って高い。ホテルの格を考えても高いと思う。'90年代の中学生だったら「CD一枚分の値段だ!」って云ってますね。あのころの中学生の通貨単位は「CD(アルバム)」ですからね。

それに引き替えハンバーガーあるいはチーズバーガー3100円は、高いことは高いけど、「国産牛」ってことを考えると、まあ極端に高くはないのではないだろうか。

と、以上のような判断が働きチーズバーガーを発注することに。


■ルームサービスに電話して、チーズバーガー一つ、と注文した際、係の人にチーズの種類を訊かれたのでブルーチーズに決定。

続いて、ハンバーグの焼き加減を訊かれました。

開高健のエッセイに、ハンバーガーに挟むハンバーグは生に近い方が良い、と書かれていたのを思い出し、レアをお願いしたところ

「ただいま、レアは承っておらぬ。ミディアムレア以上の焼き加減を指定していただきたく候」

と係の人に云われました。うーん…。激安焼肉チェーン店のユッケならいざしらず、ちゃんとしたホテルのルームサービスでもレアで焼いた肉を出さないっていうのは、ちょっと残念だ。このホテルの自主規制なのか、業界団体みんなで決めたことなのか、法律的なあれなのか、そこは分かんないんだけども。


■で、待つこと30分くらい。チーズバーガーが来ましたよ。

チーズバーガー一 チーズバーガー二

輪切りの野菜とピクルスが別皿で付いてきます。


■美味しかったです。ブルーチーズ独特の匂いが、肉の味とよく合ってて。

あと、こういった本格ハンバーガーは食べるのが難しいので、普通のお店では人目が気になって食べにくいものですが、ルームサービスなら誰の目も気にせず堂々と食べられてよいですね。

(しかし、「本格バーガー」「グルメバーガー」ブームってどこいったんですかねえ…。会社の周りでも、おれが知ってるだけで、三軒の本格バーガーの店が無くなりました。)


■さて翌朝5時45分、こんどは朝食代わりにクラブハウスサンドイッチを発注しました。

なぜ、5時45分かと云うと、このホテルでは6時からのルームサービスは朝食メニューに切り替わってしまうんですね。

でも、5時59分までは夜食メニュー(NIGHT OWL MENU、という表記が併記されているところに外資系っぽさを感じる)としてクラブハウスサンドイッチが頼めるので、普通のコンチネンタルやアメリカンの朝食セットではなく、クラブハウスサンドイッチを頼んだ、ってえ寸法でございます。


■待つこと30分、やってきたクラブハウスサンドイッチはこんな感じ。

クラブハウスサンドイッチ一 クラブハウスサンドイッチ二


上記のBRUTUSのホテル特集号では、「クラブハウスサンドイッチには、フライドポテトではなくポテトチップスを添えるのが正式」と書かれてましたが、この通り、フライドポテトが添えられています(頼めばポテトチップスに変えてくれたかもしれない。とはいえ、おれはこの種のリクエストをするのに気が退けてしまうのです)。

まずフライドポテトを食べてみると……。うーん、なんか、マクドナルドの店員が本気を出してない時のポテトだな、これは。


■そして肝心のクラブハウスサンドイッチの味は……。

フォーシーズンズグループの名誉のためにも、文字を小さくしてお話ししますが、

ごめん、それほど美味しくない。

↑おっと、font sizeを1にしようとしたら、手が滑って7と打ち込んでしまった。すいません。

なんかさー、味に締まりが無くてボヤっとしてる。そのわりには、塩っ気が前に前に出てこようとする。

上記のBRUTUSでは、外人が「形・味ともに思い描くとおりの、お手本的な出来映え」と書いてたのですけど。まあマガジンハウスの印刷物を真に受ける方も責任はある。


■まあ、朝5時45分なんて時間にクラブハウスサンドイッチを頼むほうも悪かったかな。厨房は朝食メニューの仕込みで忙しいだろうし……と、いい人ぶろうとしたけど、ちゃんとメニューに載ってる品目だし、時間外に無理に作らせたわけでもないし、そもそもこの価格なら、味に少々文句をつけても罰は当たらないでしょう。“CDアルバム一枚分”のサンドイッチなのだから。

このサンドイッチ、適正価格は790円くらいがいいとこじゃないですかね。

しかし、チーズバーガーは美味しかったのに、サンドイッチはイマイチだった。この違いはなんだろう。チーズバーガーに対し、サンドイッチのほうは材料の種類も多くて手間がかかるからでしょうか。


■ま、この稿では、「チーズバーガーはCP(※コストパフォーマンスの意)高くてオススメ!」といった食べログ脳の人が書きがちなレビューをしたかったわけではないし、イマイチなクラブハウスサンドイッチを糾弾したかったわけでもない。

ホテルのルームサービスで食べ物を頼むのは、まあ当たり外れはあるけど、楽しいよね。ということです。