■2017/12/29〜2018/1/4は冬休みで沖縄。

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■『夢をあきらめさせてくれるゾウ』もまた必要なのかもしれない


■小説『芸人交換日記』を読んだ。三十路を過ぎた、売れない芸人コンビの話だ。

本のあらすじとか登場人物とかについては割愛。


■で、これを読んで思ったことが。

数年前、『夢をかなえる半蔵』もとい『夢をかなえるゾウ』という本がベストセラーになったが、『夢をあきらめさせてくれるゾウ』というのもまた、必要ではないのかということだった。

あきらめさせてくれるというと、なんかネガティブなイメージがあるが、そうではなく、「夢」という呪縛から解放させてくれるというか、重い荷物を降ろさせてくれる(これは、『芸人交換日記』にも出てくる表現)というか。


■正直、われわれ(←って誰なんだろう。曖昧にして話を進めますが)は、夢をかなえることはいいこと、夢を持つことはいいこと、と無条件に刷り込まれすぎている。

しかし、夢というのは、いつのまにか、単なる「意地」とか「見栄」とか、そういうネガティブなものに変質してたりもするし、モラトリアム期間を引き伸ばす(←これ自体は悪いことでもないと思いますが)口実に使われがちだったりもする。

「子供のころの夢」をかなえることに優先度を置きすぎてしまい、人生全体が妙なことになってる人もいる。周囲に引っ込みがつかなくなるやつもいる。夢に依存したり、夢に振り回されたりするのは、あまり良くない。


■夢! 自己実現! 自己成長! 今期目標! 前年比105%! キャリアアップ! スキルアップ! とか、そういう言葉に喰い殺されそうになってる人は『芸人交換日記』を一読するといいかもしれない。この本が、夢をあきらめさせてくれるゾウになってくれるかもしれない。何かを解決する訳ではないが、何かのきっかけにはなるかもしれない(ならなくても、それはおれの責任ではないし、著者の責任でもないし、誰の責任でもない)。


* * *


■ただなー。この本の著者は、売れてる放送作家であるし、帯コメントを寄せてる人類も、一人は直木賞作家で一人は有名芸人だ。

夢をかなえて成功してるサイドから、「夢をあきらめる才能も大事ですヨ!」なんて云われても、素直に「ですよねー」と同意できない…というのも、また本当のところだとは思う。

そこはまあ、夢をあきらめてもいいんだよ、と主張できるのもまた、夢をかなえた人の特権、ってことで。


■それはともかく、おれがこのエントリで何が云いたいかというと、夢やぶれた人のフォロー用に、「夢をちゃんとあきらめる」系のビジネス本/自己啓発本、というジャンルがあってもいいのではないか、ということで。

実際、本屋にも「夢をかなえる方法どうのこうの」みたいな内容の本はたくさんあるけど、それにくらべると「勘違いしながら疲弊して生きるよりは、地道にやっていきましょうよ」、「夢とかにあんまりしがみつきすぎるのもいけませんよ」という本はあんまりない。

うまいことやれば、そのような「あきらめ系」を一ジャンルとして確立させて儲けることができるのではないか。印税で、ARP 2600とかそういうビンテージのシンセサイザーなども買えるのではないか。

あ、もしかしたら、そういうジャンルはもうあるのかな。あったらすいません。

いずれにせよ、ビジネス本を書くとしたら、「夢かなえる系」よりも「あきらめ系」の方が競争相手が少なくて新鮮味もある分、一山あてられる確率は高そうです。


* * *


■ちなみに、おれの夢はミュージシャンとしてデュランデュランくらい成功することです。全英ツアーとかやりたいです。

──そうですか……。がんばってください。(゚д゚ ) (゚д゚ ) (゚д゚ )

はい、がんばります! ( `・ω・) キリッ

ところで、デュランデュランって何? 日本人? 外人? テクノ? 中3のとき何組だった?